top of page
第7番 長福寺
真厳山 長福寺
盗まれて 峠に捨てられてから まっ黒になられたご本尊さま
黄金に輝く御本尊
この南知多三十三観音めぐりは、知多半島の南端、美浜町・南知多町の二町に点在する霊場めぐりであるが、 七番札所以後、結願寺まで南知多町です。
乙方の村に入ると道の左側に川が流れ始めます。軒々を寄せあう民家の重なりと、川にかかる家々の通路用の橋、 火の見やぐらと村を包む緑の山 絵になる風景が、しっとりと目に入ります。
長福寺は昔、先程通ってきた、矢梨の信号の南200mという海岸沿いにあったのです。 その往時には、沖を通う船々は黄金に輝く御本尊、阿弥陀如来をうやまって、しばし速度を落としたといいます。
真っ黒なご本尊
その本尊が、ある夜盗まれ、小佐村へ抜ける途中の峠に、放られていたのです。それからなのです。 ご本尊は墨を塗られて、真っ黒におなりなさったのは。
毎年一月四日には信者が集まり、"太子講"が開かれます。この同じ日、今年一年の農作物の豊凶を占う"農耕占い"も行われます。 いかにも山間の、ひなびた農村の風情が残る風習ではありませんか。
この乙方の地に移転して、もうかれこれ百三十年になろうといいます。寺歴や縁起の文献などが残されていないのですが、 本堂修理の時に棟木に記されていた文政年中(1818)の墨蹟から、当時の再興と考えられています。
稚児太子像
本堂右側の太子堂には、非常に珍しいとされる聖徳太子の二才像"稚児太子像"が安置されています。 是非拝観されるようお勧めします。実にかわいい太子像です。
アクセス
470-3411
知多郡南知多町豊丘向海戸1
bottom of page