瑞岸山天龍寺
山海地区の小さな集落、小野にある天龍寺は永禄九年(1566年)の開山で、開山当時は延寿山瑞岸寺と称していました。
現在の山号と寺号には寛政九年(1797年)に改められており、近くの弘法大師巡錫跡に生える欅の根元から湧く水を、古来村人が「龍泉」と名付け、「弘法さんの水」として奉ったことが由来と云われています。しかし、その湧水は戦後の災害で今は枯れてしまっています。
本尊の阿弥陀如来は、舟形の光背に五智如来を現わしており、鎌倉時代の代表的な仏師である快慶作と伝えられています。
また、境内には、穏やかな表情の大きな耳をもつ愚痴聞き地蔵尊がおられます。人に言えない愚痴や、心の内のモヤモヤなど、何でもお話し下さい、きっとすっきりした気持ちになるでしょう。