『寺院紹介』  第三十番札所 泉蔵院

当山は真言宗豊山派で、本山は大和の長谷寺である。

当山一帯は入り江の入り口東側も岬に位置し、一色氏の城跡である。往古は弘法大師御巡錫の霊跡、観福寺の一坊であったが室町時代初期に、一色氏の願いにより鎮守堂として城内(現在地)に移転された。

後に一色氏は佐治氏に追われて廃城となり、泉蔵坊が尾風山泉蔵院となったのは天文年間である。

境内には、本堂、観音堂、弘法堂、金毘羅大権現、三社権現の諸堂がある。

本堂は薬師堂で延宝五年再建。本尊は薬師如来と阿弥陀如来の同座。日光月光菩薩、十二神将、向かって左に聖天(大聖歓喜天)、右に不動明王を祀る。宝暦四年に奉納された県指定文化財の算額がある。

観音堂は弘法大師御影堂で、昭和五十九年再建。

金毘羅大権現堂は文政七年再建で、ハイリスクハイリターンの買積式で有名な内海船の前野小平治家の寄進。

三社権現は中央に牛頭天王(津島)、向かって左に稲荷、右に風宮(伊勢)の各権現が祀られている。

金毘羅大権現、三社権現ともに仏教の神を日本風の神社として祀った神仏習合時代の形式である。

ちなみに琴平津島は共に明治の廃仏神仏分離で神社として孤立し、金毘羅大権現も牛頭天王も祀られていない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です