『寺院紹介』   第二十八番札所   寶積院

寶積院は、鍋山に佇む御本寺の性海寺五世住持が永禄2年(1559年)

に開基された頭塔の一小院であったが、後に性海寺十二世蘭峯盛曇

大和尚の時、堂宇を創建し法地開山された。

 

本尊は地蔵菩薩を御厨子の中央安置し、その廻り三方向には約9センチ程のお地蔵さまが千体合祀されています。

 

創建された当時は、室町末期の戦国動乱の最中にあり、多くの人々が失われていきました。

この内海の地も慶長五年(1600年)に鳥羽の大隅九鬼守の軍勢に

御本寺の性海寺や多くの集落が焼かれた。このとき悲運にも性海寺

の住職は堂宇と運命をともにされた。こうした当時の無情を悲しみ、

無縁仏を祀り供養されていたのが寶積院の創まりと伝えられている。

 

人々の信仰が千体のお地蔵さまを祀り、更に時代と共に観音信仰へと推移していき、いつの頃にか西国三十三観音霊場のご本尊を合祀

するなど、庶民信仰に支えられて大きく寺運は発展していったとされる。

 

天保十三年には、内海の豪商である前野小平治氏が金十両、御蔵米

五石、人足百人をもって本堂を改築された。現在の建物はその当時のもので、ご本尊の脇壇に前野家の位牌堂を作り、先祖の菩提座とされた。

 

庫裡にある大きなスリコギは、庫裡の屋根を葺き替えた時の記念に当院十六世が掛けたもので、大本山永平寺での修行中一番心に残った言葉だったそうです。

「身をけずり 人につくさんすりこぎの その味知れる 人ぞ尊し」

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